豊田合成は5月21日、今月26日から7月30日まで開催される「人とくるまのテクノロジー展2021オンライン」に出展すると発表した。
同社は中期経営計画(2025事業計画)で「新モビリティへの挑戦」を活動の柱に掲げ、CASE・MaaS時代に向けて新たな価値を付与した製品の開発に取り組んでいる。今回の展示会では、「自動運転に対応した製品」として「次世代セーフティシステム」や、「電動車向けの製品」として燃料電池自動車(FCV)に搭載される「高圧水素タンク」などを動画やパネルで紹介する。
主な展示品として、自動運転に対応した製品では、「次世代セーフティシステム」(コンセプトモデル)、「ハンドルモジュール」(コンセプトモデル)、「フロントグリルモジュール」(コンセプトモデル)が挙げられる。
「次世代セーフティシステム」(コンセプトモデル)は、自動運転時に想定される乗員の姿勢の多様化に対応するため、エアバッグをシートに一体化している。「ハンドルモジュール」(コンセプトモデル)は、人とシステムが協調して車を操作するための新たな「ヒューマン・マシン・インターフェイス機能」をハンドルに付加し、カメラとセンサでドライバーの状態を感知する「見守り機能」や、光や振動などでドライバーに情報を伝える「インフォメーション機能」を搭載している。「フロントグリルモジュール」(コンセプトモデル)は、カメラやミリ波レーダなど周辺状況を認識する「センシング機能」や運転状態をLEDの光で周囲に伝える「サイネージ機能」などを搭載している。
電動車向けの製品では、「高圧水素タンク」と「冷却配管」(コンセプトモデル)が展示される。
「高圧水素タンク」は、FCVの主要部品の1つで、水素を高圧(約700気圧)で圧縮して効率的に貯蔵する。同社は新型MIRAI向けの高圧水素タンクをトヨタ自動車と共同開発し、現在、同車両のタンク3本の内、車両後部に搭載される1本の生産を担っている。「冷却配管」(コンセプトモデル)は、自動車用の各種ホース製品の開発・生産で培ったノウハウの活用により、電池やモーターを冷水で冷却するゴム・樹脂製の配管システムを提案している。車の軽量化にも貢献する。