三井化学は5月25日、選択的に高いガス透過性を発現できる新素材フィルム「ヒートシーラブル高ガス透過フィルム」(開発品)の市場開発を開始したと発表した。
同フィルムは、特定のガスを選択的に高く透過できる性能を持ち、また他の樹脂のフィルムと比較して低温でヒートシールできる特長も有している。これまでにも選択的に特定のガスを高く透過するフィルムはあったが、ヒートシールが困難であることから、用途が限られるという課題があった。同フィルムは、それらの課題を解決したことで、容易にパッケージ加工ができることとなり使用用途が広がる。
また、同フィルムは、液体や菌などは通さず気体のみを透過する。その上で特定のガスを選択的に高く透過し、ヒートシールパッケージにも適している。例えば、細胞培養キットの保護用途、医療用器具のパッケージ、特定ガスの分離膜等の産業分野などの用途での使用が期待できる。