帝人は6月15日、米国「Spirit AeroSystems」(以下「スピリット社」)の研究組織である「Aerospace Innovation Centre」(以下「AIC」)に参画すると発表した。これにより同社は、スピリット社および他のAICメンバー各社と、次世代航空機向けの革新的な炭素繊維材料を共同開発することが可能となる。
航空機用部品を製造する世界最大規模のTier1メーカーであるスピリット社は、米国、英国、フランス、マレーシアに拠点を配している。スピリット社の主力製品は航空機の胴体や翼などの部品で、革新的な複合材料およびアルミニウムの製造ソリューションを世界中の顧客に向けて提供している。
AICは、スコットランドのプレストウィックにある敷地面積が約8万5000平方フィートの研究センターにおいて、スピリット社のエンジニアリング設計技術や製造に関する専門知識、およびメンバー企業との共同研究に必要な先進的な製造設備を提供している。
同社グループは、今回のAICへの参画により、スピリット社やメンバー企業との革新的な技術開発を実現し、持続可能な未来の構築への貢献を目指していく。
同社グループは中期経営計画において、航空機向け炭素繊維中間材料の展開を「将来の収益源育成(Strategic Focus)」と位置づけており、幅広く用途開発を推進している。今後、航空機向け炭素繊維製品のマーケットリーダーとして、ソリューション提案力を一層強化し、長期ビジョンである「未来の社会を支える会社」を目指していくとしている。