飛躍を図る西部ゴム商組

2011年05月30日

ゴムタイムス社

 西部ゴム商組(波岡卓視理事長)は5月18日、大阪市北区のラマダホテルで平成23年度通常総会を開催した(本紙既報)。浪岡理事長が議長に選任されて議案審議に移り、平成22年度事業報告および収支決算、平成23年度事業計画案、収支予算案などを審議した結果、いずれも原案通り承認可決し、新年度事業をスタートさせたが、創立40周年に向けた組合行動プログラムに基づき、経営者向けの勉強会や中堅・若手 社員を対象にした商品説明会、さらには販売会社の品質保証体制整備のための研修会の開催など、階層別の教育活動に注力する。なお、本年度は西部ゴム商組が当番幹事となり、全国ゴム商組連合会の会議を担当する。
 通常総会は各議案を原案通り承認可決し、波岡理事長はあらまし次の通りあいさつした。 「昨年度の日本経済はリーマンショックに端を発した世界同時不況から徐々に回復傾向を示し、新興国の需要増に対応した海外拠点の拡充や環境関連の設備投資が進むなど、自動車産業をはじめ建設機械、工作機械など輸出関連が順調に推移したが、急激な円高や株安、個人消費の低迷によるデフレに見舞われて厳しい経済環境となった。 ゴム産業界ではベルトやホースが順調に推移したが、競争激化による販売単価下落などで収益回復には至らず、依然として先行きは不透明で厳しさが予想される。 こうした環境下で、当組合は創立40周年に向けた組合行動プログラムに基づき、ゴム企業動向に関する経営者向けの勉強会や中堅・若手社員を対象にした商品説明会、さらにゴムに関する勉強会、販売会社の品質保証体制整備のための研修会の開催など、階層別の教育活動に努めてきたが、今後も組合員に役立つ活動を視野に積極的に推進していく」 今年3月に発生した東日本大震災に関しては、会員企業を対象に1社1万円の義援金を募り、123社の志が集まり、東北ゴム商組に義援金として送った。同商組の秋保理事長からは感謝の手紙が西部ゴム商組に届けられ、浪岡理事長が内容を紹介し、一日も早い復興を願うあいさつを述べた。 決定した平成23年度の事業計画については、組合事業の積極的推進を図り、経営の改善発達に資することを事業方針とする。 〈ベルト部会〉 ①関連工業会および各地区商組との情報交換。 ②多様化するベルトの市場動向および需給関係の調査。 ③各種業種間情報の交換および関連工業会との交流を図る。 〈ホース部会〉 ①関連工業会および各地区商組との情報交換。 ②多様化するホースの動向および需給関係の調査。 ③各種業種間の情報交換および関連工業会との交流を図る。 〈工業用品部会〉 ①各メーカーとの連携を密にして、情報の交換と品質向上を図り、付加価値のある製品の開発研究に努力する。 ②各メーカーの開発された製品の研究、商品説明会、企業見学会などを行う。 なお、本年度は、西部ゴム商組が各地区ゴム商組で構成する全国ゴム商組連合会の当番幹事組合となり、会議の設定、運営を担当する。 総会終了後は講演会が行われた。二宮尊徳翁より7代目の子孫である中桐万里子氏が講師となり「二宮尊徳翁の生涯と知恵に学ぶ」の演題で激変の時代に対応するための人間関係について熱弁をふるった。 中桐氏は1974年東京都生まれ。慶応大学環境情報学部卒後、京都大学大学院(教育研究科)に進学し、2005年京都大学博士(教育学)を取得。専門は臨床教育学。07年「親子をつなぐ学びのスペース」リレイトを主催し代表を務める。

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