住友ゴム工業は6月17日、同社の超高減衰テクノロジーによるビル用制振ダンパー「GRAST(グラスト)」が、台湾で建設中の「世界明珠」に採用されたと発表した。
「世界明珠」は、台湾台北市の東の玄関口として開発が進む南港地区に建設中の複合施設で、2024年の完成を目指している。最高基準の耐震性能を備えた2棟の高層オフィスビルと6棟の高層住宅から構成されており、「GRAST」は8棟全てに採用された。地震被害が多い地域の一つである台湾では100件以上の建造物に「GRAST」が採用されているが、同物件規模での採用は初となる。
また、同じく地震被害が多いインドネシアでの初採用が決定した「ガジャ・マダ国立大学」をはじめ、韓国、フィリピンなどでも「GRAST」が採用されている。
同社では、2007年から台湾を中心に海外でも実績を重ね、世界各地の大型プロジェクトで採用されてきた。同社は、制振テクノロジーを世界中の地震被害が多い国々へさらに展開し、より多くの建造物を守ることを通して、安全・安心な社会の実現に貢献していく。
同社は、日本で二度の大震災を経験した企業として、制振テクノロジーを通して人々のより安全・安心な暮らしに貢献するため、高性能かつ高品質な製品・サービスの提供に努めていくとしている。