三菱ケミカルは6月28日、同社が保有するバイオマス原料由来ポリエステルに係る基本特許(日本国特許第4380654号)を含む関連特許について、クラレおよびクラレトレーディングとライセンス契約を締結したと発表した。
ライセンス対象の同製品は、再生可能なバイオマス原料を用いたPET(ポリエチレンテレフタレート)を指し、繊維をはじめ様々な用途が見込まれており、従来の石油由来の製品と比べ、温暖化ガスの排出量を抑えることができる。
同社が保有する同特許は、バイオマス原料由来の高品質ポリエステルそのものに関する物質特許で、製造販売など事業を行ううえで必要な基本特許となる。同社は、これまでに日本のみならず米国、欧州、中国で特許登録を完了している。
同社は、同特許以外にもバイオマス原料由来の製品に関する特許を数多く保有している。今後同社は、環境負荷の低いバイオマス原料由来の製品を普及させるために、自社事業の拡大だけではなく、外部との協業やライセンス供与を積極的に推進させることで、持続可能な新炭素社会の構築に貢献していくとしている。