住友化学は7月5日、ポリエチレンおよびポリプロピレンについて価格改定を実施すべく、需要家と交渉に入ると発表した。
対象製品はポリエチレンとポリプロピレンで、価格改定幅はそれぞれプラス10円/kg以上。改定時期は21年7月12日納入分からとなる。
同社は、21年3月12日に、4月1日以降の納入分についてプラス15円/kg以上の価格改定を公表した。だが、足元の原油価格は、OPECプラスによる協調減産の段階的な縮小や、新型コロナウイルスのワクチン普及に伴う移動制限の緩和が進む中、輸送燃料向け需要の高まりなどを受けて上昇している。また、国産ナフサ価格についても、原油価格の上昇と旺盛な需要により、前回の価格改定決定時に想定していた水準を超えてさらに上昇している。
こうした原料コストの増加は、同社自身の努力だけでは吸収し得ないものであり、安定供給を継続するためにも、上記の価格改定の実施をお願いするものとしている。
なお同社は、想定したナフサ価格が大きく変動する場合は、価格改定幅を修正することもあるとしている。