日本触媒は7月8日、2050年カーボンニュートラル実現に向けて、ベルギー子会社の日本触媒ヨーロッパ(以下「NSE社」)で生産する高吸水性樹脂(以下「SAP」)について、国際持続可能性カーボン認証機関 (以下「ISCC」)よりバイオマスの認証を取得したと発表した。
主に紙おむつに使われているSAPは、プロピレンから製造されるアクリル酸を主原料としている。NSE社ではバイオマス由来のプロピレンからアクリル酸を生産し、さらにそのアクリル酸を使ってバイオマスSAPを生産することについて、ISCCよりISCC PLUS認証(マスバランス方式)を取得した。同社は今後、顧客の要望に応じてバイオマスSAPを供給する体制を順次整えていく。
なお、バイオマスSAPの品質は石油由来の従来品と同等で、バイオマスSAPを使用することで、製品ライフサイクル全体のCO2排出量削減にも寄与する。
同社は、バイオマスSAP以外に、生分解性SAP、使用済み紙おむつからSAPを回収しそれを再生したリサイクルSAPなど、環境負荷低減に寄与するサステナブルSAPの研究開発に取り組んでいる。これらの研究開発を推進し、持続可能な社会の実現に貢献していくとしている。