東海カーボンは7月8日、同社のドイツ子会社であるトーカイ・コベックスが2021年7月6日、フランス子会社であるトーカイ・コベックス・サボワを通じ、フランスの新興電池メーカーであるヴェルコール社が主導する電気自動車(EV)用電池開発プロジェクトに参画することになったと発表した。
同社は、急激に高まりつつある欧州でのEV需要に対応すべく、2006年以来日本で積み重ねてきた技術の蓄積を元に、トーカイ・コベックス・サボワでのリチウムイオン電池用負極材の研究開発に取り組んでいる。これは、黒鉛製品の既存生産設備を活用し負極材を生産する革新的な取り組みとなる。なお、トーカイ・コベックス・サボワは、今年1月26日に欧州共通利益に適合する重要プロジェクト(IPCEI)の当該補助金対象企業(総数42社)に唯一の日系企業として認定されている。
ヴェルコール社のEV電池開発プロジェクトには自動車メーカーのルノーとフランス企業数社が資本参加しており、素材メーカー・電池メーカー・自動車メーカーの共同体制のもと、2024年にはギガファクトリーの建設を目指している。
同社は今回のプロジェクトへの資本参加により、各社と共同でCO2排出量の少ない高性能電池の開発に携わりながら負極材を供給することを目指していくとしている。