ダイセルは7月14日、同日開催の取締役会において、吸収分割の方式により長繊維樹脂事業をポリプラスチックスへ、樹脂コンパウンド事業をダイセルミライズへ承継することを決議したと発表した。契約締結日は2021年7月15日、効力発生日は2021年10月1日の予定。
ダイセルは、マーケティング活動におけるシナジー追求を目的として、自動車用途長繊維樹脂事業、樹脂コンパウンド事業をセイフティ事業部門に集約していたが、さらなる事業拡大を目指すため、長繊維樹脂事業を2020年10月に完全子会社化した同社へ移管する。ダイセルミライズの一般用途長繊維樹脂事業もポリプラスチックスへ移管し、長繊維樹脂事業を同社に集約する。
ダイセルグループは、主力事業の一つであるエンジニアリングプラスチック事業における強みおよび経営資源を融合させ、製品開発や技術サポートなど多面的なシナジー効果を醸成し、多様化する市場に向けて顧客への製品提案力の強化や技術サポートサービスの一層の充実を図るとともに、従来、一般用途樹脂コンパウンド事業のみを行っていたダイセルミライズに樹脂コンパウンド事業を集約することで、市場競争力を強化し、事業拡大を図っていくとしている。
なお、会社分割後、長繊維強化熱可塑性樹脂(プラストロン)の生産地変更はない。また、会社分割による会社名称、本店所在地、代表者の役職・指名・資本金及び決算期の変更はないとしている。