日本ゴム協会関東支部 免震ゴムなどをテーマに講演会を開催

2011年12月12日

ゴムタイムス社
 日本ゴム協会関東支部は7日、東京・東京理科大学森戸記念館で講演会と支部交流会を開催した。
 今回は、東北大学原子分子材料科学高等研究機構教授の西敏夫氏による「免震ゴムの最新状況」と、東京農工大学工学府産業技術専攻教授の中村昌允氏による「東日本大震災とリスクマネージメント」の2部構成で講演が行われた。当日は延べ50人余が参加、聴講した。
 西教授は「建築免震用積層ゴム支承のJISを制定」、「免震効果の例」、「積層ゴム支承の設置例」などの資料をもとに免震ゴムの最新状況を説明。またスライドを用いて、「非免震ビルと免震ビルの比較」、「積層ゴム支承の原理」などや免震ゴムのデータを上げながらわかりやすく解説した。西教授によると、中国は2008年に発生した四川大地震を機に、建築物に免震ゴムを採用することが年々増えてきており、日本の免震ゴムを採用している建築物の数を追い抜くほどの伸びが今後みられるという。
 次に中村教授による「東日本大震災と福島原発から学ぶリスクマネジメント」の講演が行われた。中村教授は「福島第一原発事故はリスクマネジメントの失敗である」、「リスクマネジメントから見たポイント」などをスライドを用いながら解説をした。特に過去に起きた事故を例に出しながらのリスクマネジメントの説明に多くの参加者が耳を傾けていた。
 講演が終了後、同会場の2階「第1会議室」で年末恒例の支部交流会が行われた。冒頭で五十野善信日本ゴム協会副会長・関東支部長が開会の挨拶。次に平田靖会長の挨拶があった。同交流会はゴム工業関係者にとってまたとない親睦の機会となり、有意義な時間を過ごす機会となった。

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