カネカは7月20日、加工油脂製品の販売価格を9月1日出荷分より改定すると発表した。
改定品目と現行価格からの改定金額は、ショートニング製品が27円/kg以上、マーガリン製品が23円/kg以上、ファットスプレッド・バタークリーム製品が19円/kg以上、ホイップクリーム製品が23円/kg以上、濃縮乳製品が20円/kg以上、ホイップ済みクリーム製品が15円/kg以上、フラワーペースト製品が37円/kg以上、チョコレート製品が25円/kg以上となる。
同社は今年3月に価格改定を実施したが、その後も世界の穀物、食用油脂市場において、ラニーニャ現象などの異常気象や、新型コロナウイルス感染拡大に伴う労働力不足により生産量が減少している。さらに、中国の旺盛な需要増やバイオ燃料用途への使用拡大に投機的取引も加わり、原料油脂の高騰が続いている。また、燃料費や包材・物流費も上昇しており、事業収益を圧迫している。
同社は、コストの圧縮などで事業収益の改善に努めてきたが、企業努力だけでは限界に達しており、今後の安定した製品供給のためには価格改定を実施せざるを得ないと判断した。