三菱ケミカルは7月21日、日本最大級となるプラスチック油化のケミカルリサイクル設備の建設に伴い、リファインバースから原料となる廃プラスチックを調達する基本合意書を締結したと発表した。
同社およびリファインバースは、2020年8月に資本業務提携を行い、廃棄物の適切なリサイクルや有効利用の促進に向けた検討を継続してきた。同社はENEOSと共同で、同社の茨城事業所にケミカルリサイクル設備を建設し2023年度の完成を目指している。同社およびリファインバースは、同設備向けの原料プラスチック収集や調達等における具体的な検討をさらに加速させるため、今回の基本合意書の締結に至った。
今回の基本合意書に基づき、リファインバースでは、産業廃棄物や建設廃棄物等の幅広い対象から、ポリプロピレンやポリエチレンをはじめ、ポリスチレン、PET樹脂等の様々な種類の原料プラスチックを収集することを検討する。同社では、プラスチックケミカルリサイクル設備の実装に向けて、マスバランス方式によるケミカルリサイクル品認証の取得および社会へのマスバランス方式の浸透を目指す。
同社はサーキュラーエコノミーの実現に向けて、原料プラスチックの安定確保および透明性・信頼性の高い循環型サプライチェーンを実現するため、DX技術を活用したトレーサビリティーの確保に向けた検討を進めていくとしている。