タキロンシーアイの2022年3月期第1四半期連結決算は、売上高は358億5200万円で同12・9%増、営業利益は29億6600万円で同61・9%増、経常利益は30億8400万円で同61・3%増、四半期純利益は21億6500万円で同84・3%増となった。
建築資材事業セグメントの売上高は119億3500万円で同19・6%増、営業利益は10億3900万円で同118・0%増。
同事業のうち、住設建材事業は、新設住宅着工戸数が前年同期並みに推移したことに加え、原材料及び物流費の高騰に伴う製品値上げに対する流通在庫の積み増し等の需要が発生したことにより増収となった。
床・建装事業は、床部門において、コロナ禍の影響により延期されていた物件の受注が堅調に推移し増収となった。建装部門においては、特に海外市場におけるコロナ禍の影響が落ち着いたこともあり、海外向けの受注が伸長し、事業全体としては大幅な増収となった。
環境資材事業セグメントの売上高は128億6400万円で同6・6%増、営業利益は3億2000万円で同77・4%増となった。
同事業のうち、アグリ事業は、前年の災害復旧反動による需要減やコロナ禍による生産者買い控え等からの緩やかな回復基調と樹脂や鋼材価格上昇に伴う価格改定前の駆け込み需要もあり、不需要期ながら農業用フィルムやハウス用資材ともに堅調に推移した。さらに、東アジア向け農業用フィルムの輸出が好調だったこともあり増収となった。
インフラマテリアル事業は、コロナ禍による工事遅延の影響が依然として続いたこと、大型工事物件の計画変更や長期停止などがあったが、災害復興需要や更生管事業の堅調な推移、ハウエル管の大型物件への販売が好調を維持したこともあり増収となった。
高機能材事業の売上高は55億700万円で同28・4%増、営業利益は10億1900万円で同155・1%増となった。
同事業は世界的な半導体不足の中、半導体メーカー各社の積極的な設備投資を追い風に、半導体製造装置向けの工業用プレート、エンプラ材が大きく伸長した。さらに半導体パッケージ基板用部材向けに、ナノ材料の需要も拡大した。また、ワクチン接種の広がりにより、世界的な個人消費の回復期待から眼鏡フレーム用アセテート板、マイクロモータも海外向けを中心に需要が急回復した。
機能フィルム事業の当売上高は54億4000万円で同1・6%増、営業利益は6億8500万円で同1・7%増。ボンセット事業は、シュリンクフィルムが国内販売及び欧米市場において堅調に推移し前年並となった。サンジップ事業は、ジッパーテープが日本国内、アジア、欧米を中心に食品及びペットフード関係で好調に推移し増収となった。
22年3月期の連結業績予想については、売上高が1400億円で同4・1%増、営業利益は80億円で同6・0%減、経常利益は82億円で同6・9%減、当期純利益は55億円で同3・1%増を見込んでいる。