住友ゴム工業の21年12月期第２四半期決算（ＩＦＲＳ）は、売上収益は４４００億８２００万円で前年同期比29・４％増、事業利益は３００億８８００万円（前年同期は23億９００万円の損失）、営業利益は２８５億７６００万円（前年同期は29億７４００万円の損失）、四半期利益は２０５億１００万円（前年同期は93億４１００万円の損失）となり、売上収益は上期ベースで過去最高となった。
タイヤ事業の売上収益は３６９２億８９００万円で同27・０％増、事業利益は２３４億７７００万円（前年同期は８億９５００万円の損失）となった。国内新車用タイヤは、半導体不足などにより自動車メーカーの生産台数が減少したことなどの影響はあったが、前年同期にコロナ影響で販売が落ち込んだこともあり、売上収益は前年同期を上回った。国内市販用タイヤは「ＶＥＵＲＯ ＶＥ３０４」をはじめとするダンロップブランドの低燃費タイヤ、オールシーズンタイヤ「ＡＬＬ ＳＥＡＳＯＮ ＭＡＸＸＡＳ１」などの拡販に努め、売上収益は前年同期を上回った。
海外新車用タイヤは、半導体不足の影響が各国の自動車生産に出始める一方、コロナ影響からの回復傾向が見られ、販売は伸長。売上収益は前年同期を上回った。
スポーツ事業の売上収益は５１４億３９００万円で同72・４％増、事業利益は55億１８００万円（前年同期は29億２００万円の損失）。ゴルフ用品は各主要市場でコロナに伴う市場縮小に反転が見られ、北米や韓国を中心に販売を伸ばした。テニス用品も売上収益は前年同期を上回った。
産業品他事業の売上収益は１９３億５４００万円で同０・１％減、事業利益は10億６９００万円で同27・３％減。インフラ系商材での大型物件の減少や制振ダンパーの受注が減少する一方、ゴム手袋や医療用精密ゴム部品は受注増による販売増となった。
好調な上期業績を踏まえ、21年12月期通期業績予想については前回５月12日に発表した数値をいずれも上方修正した。それによると、売上収益は９３００億円（前回発表から２００億円増）、事業利益は５５０億円（前回発表から50億円増）、営業利益は５２０億円（前回発表から50億円増）、当期利益は３５５億円（前回発表から25億円増）を見込んでいる。
