横浜ゴム、OHTの能力増強 インド新工場で2・2倍に

2021年08月16日

ゴムタイムス社

 横浜ゴムは8月11日、農業機械用タイヤなどオフハイウェイタイヤ(OHT)の生産販売子会社であるヨコハマ・オフハイウェイタイヤ=YOHTの生産能力の増強を図ると発表した。インドに建設中のヴィシャカパトナム工場で追加増産投資を実施する。追加投資額は1億7100万米ドル。同工場の生産能力は当初予定していた日量55トン(第1期/ゴム量)に、今回(第2期)増強分を加えて日量123トン(ゴム量)となる。第1期は23年第1四半期、第2期は24年第1四半期からの生産開始を予定している。
 8月11日に開催した決算説明会で山石昌孝社長は能力増強について「現在数か月にわたるバックオーダーを抱えており、今後さらなる拡張を検討している」とした。
 同社は21年1月、OHT事業の強化を目的に当社のOHT事業とOHT専業のグループ会社であるATG(アライアンスタイヤグループ)をYOHTの名のもとにグローバルで事業統合した。YOHTは現在、インドにダヘジ工場と ティルネルヴェリ工場を有し、主力ブランドであるアライアンス、ギャラクシー、プライメクスの農業機械、建設車両、産業車両、林業機械用タイヤなどを生産している。世界的な需要増を背景にダヘジ工場の生産能力拡張に加え、20年第3四半期からヴィシャカパトナム新工場の建設を進めてきたが、OHT需要はますます増加することが見込まれており、同工場のさらなる生産増強を決定した。敷地面積は今回取得した隣接地の約7万m2を含めて約39万m2となり、将来のさらなる能力増強も視野に入れている。
 同社は21年度から23年度までの中期経営計画「YX2023」のタイヤ生産財戦略でOHT事業をさらなる成長ドライバーと位置づけ、「YOKOHAMA」「ALLIANCE」「GALAXY」「PRIMEX」「AICHI」のマルチブランドによる市場展開と顧客要望への対応力を強みに事業拡大を図るとともに、生産能力増強によりグローバル競争力の強化をさらに加速させていく。

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