高機能プラスチック58%増収 住友ベークライトの4~6月期

2021年08月17日

ゴムタイムス社

 住友ベークライトの22年3月期第1四半期決算は、売上収益が626億6200万円で前期比43・5%増、事業利益は66億6800万円で同180・2%増、営業利益は65億8000万円で同254・6%増、四半期純利益は69億300万円で同185・6%増となった。

 セグメント別では、半導体関連材料は、売上収益が174億7700万円で同38・5%増、事業利益は37億400万円で同83・7%増。半導体封止用エポキシ樹脂成形材料は、世界的な半導体需要の拡大により売上収益が大幅に増加した。感光性ウェハーコート用液状樹脂は旺盛なメモリー需要により、また半導体用ダイボンディングペーストは需要拡大により売上収益はそれぞれ増加した。半導体パッケージ基板材料「LαZ」シリーズは、5Gスマートフォンの需要増加等で売上収益が増加した。

 高機能プラスチックは、売上収益が231億1300万円で同58・0%増、事業利益は20億1100万円。工業用フェノール樹脂およびフェノール樹脂成形材料は、コロナ禍の影響が最も顕著だった前年同期と比較して自動車市場が大きく回復し、特に欧州および米国における自動車生産・販売が大幅に回復したことにより売上収益は大幅に増加した。航空機内装部品は、主要顧客である米国航空機メーカーの販売不振継続の影響を受け売上収益が減少した。

 クオリティオブライフ関連製品は、売上収益が219億2600万円で同34・5%増、事業利益が18億2800万円で同27・5%増。医療機器製品は、昨年10月から川澄化学工業を同社グループに加えたことにより、売上収益が大幅に増加した。バイオ関連製品は、新型コロナウイルス検査に関連したプラスチック容器類やPCR検査関連部材の売上増加と医薬品開発の活性化を背景に、バイオ関連製品の需要が拡大したことにより売上収益が増加した。ビニル樹脂シートおよび複合シートは、電子部品搬送用のカバーテープや半導体製造工程用のダイシングテープなど産業用フィルムで売上収益が増加した。ポリカーボネート樹脂板および塩化ビニル樹脂板は、主力の土木建材向けやエクステリア用途が回復したことに加え、サングラス等に使用する偏光板の欧州向けの需要が再開したことにより売上収益は増加した。防水関連製品については、住宅(新築・リフォーム)向けを中心に売上収益が増加した。

 22年3月期の連結業績予想は、売上収益が2300億円で前期比10・0%増、事業利益は190億円で同14・2%増、当期純利益は145億円で同9・9%増を見込んでいる。

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