*この記事はゴム・プラスチックの技術専門季刊誌「ポリマーTECH」に掲載されました。
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特集1 機能性フィルム・シートの最近の技術動向
柔軟性と復元性を併せ持つ伸縮性フィルムの開発
東レ㈱ フィルム研究所 三羽規文
1.はじめに
近年、高速・大容量の情報通信を基盤とする「IoT社会」の実現に向けて、高性能化・多機能化に加えて、これまでにはなかった新しいデバイスが提案され、実用化されている。その中には、折り曲げや巻き取り、伸縮可能なディスプレイや、体の動きに追従するセンサー、さらにそれらを用いたウェアラブルデバイスなど、これまでになかった“柔軟さ”を特徴とするデバイスがある。本稿では、このような“柔軟なデバイス”における課題と、その解決策となりうる東レの伸縮性フィルムについて述べる。
2.柔軟なデバイスにおける課題と、東レ伸縮性フィルムについて
柔軟なデバイスでは、表2.1に示すように、従来のデバイスでは考えられなかった課題がある。例えば、折り曲げや巻き取り可能なディスプレイでは、各部材単独の屈曲性以外に、ディスプレイモジュールの状態で繰り返
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