日本触媒ら3社で共同調査 バイオ誘導品普及をめざす

2021年08月20日

ゴムタイムス社

 日本触媒は8月19日、ENEOS、同社、三菱商事が、2050年カーボンニュートラル社会の実現に向けて、国内初のバイオ原料を使用したエチレン誘導品(以下「バイオ誘導品」)の製造・販売を2024年度に開始することを目指し、共同調査を行うことに合意したと発表した。

 石油製品を原料としたエチレンの製造・販売を行うENEOSと、このエチレンを主原料としたエチレン誘導品である酸化エチレン(日用品や化粧品などの原料)や酸化エチレン誘導品、エチレングリコール(ペットボトルやポリエステル繊維などの原料)の製造・販売を行う同社、化学原料・製品の安定供給およびバイオ原料・環境負荷低減素材の事業開発・マーケティングに注力する三菱商事の3社は、各社の知見を生かすことで、国内初のバイオ誘導品のサプライチェーン構築による事業化を通じて、社会的な要請となる低・脱炭素、循環型社会実現への貢献を目指す。

 同共同調査では、3社にてグローバルな原料調達力や、既存のエチレン・エチレン誘導品の製造能力と販売チャネル、および川崎コンビナートの供給物流インフラを活用し、バイオ誘導品の製造・販売の実現性について、市場ニーズを調査の上、より具体的な評価を行っていく。

 同社はグループ長期ビジョン「TechnoAmenity for the future」において、CO2排出量の削減やリサイクル技術開発、脱炭素への取り組みなど、果たすべきサステナビリティの実現を掲げている。ENEOSはグループ長期ビジョンにおいて、低炭素・循環型社会への貢献を掲げ、環境対応型事業の強化に取り組んでいる。三菱商事はエネルギーおよび素材分野において、社会価値・環境価値・経済価値の三価値を同時に実現する事業の構想・実行を通じ、最重要テーマに掲げる低・脱炭素社会の実現に貢献することを目指している。

 上記をビジョンとして掲げる3社は、同取り組みを通して、持続可能性に配慮された原料を使用したバイオ誘導品普及の早期実現を目指していくとしている。

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