合成ゴム 1~9月期出荷 国内ゴム向け6・6%増に

2011年12月13日

ゴムタイムス社
旺盛なタイヤ需要 工業用品向けは2桁増

 日本ゴム工業会がこの ほどまとめた2011年1~9月計の合成ゴム品種別出荷実績は国内出荷が前期比102・2%の80万3791トン、輸出出荷が前期比92・8%の44万5137トンとなり総出荷数量は前期比98・7%の124万8928トンの微減となった。
 本年の合成ゴム出荷は3月の東日本大震災の影響による自動車生産減、主要合成ゴムの供給不足があったものの、自動車生産の回復とともに比較的堅調な伸びを見せたが、国内への供給最優先に加え、中国景気の減速感から輸出出荷が大きく減少した。
 国内出荷はゴム工業向けが前年同期比106・6%、62万343トンと堅調に推移、主力の自動車タ・チ向けが前期比106.1%、自動車用ゴム部品はじめべルト、ホースなどの工業用品向けが前期比114・0%と2桁の大きな伸びをみせた。ゴム工業向けは1月、2月と順調に推移していたため3月に大きく落ち込んだものの1月~3月計ではそう大きな影響がなく、4月以降も順調に推移した。
 ゴム工業向け以外のその他向けは主力の紙加工用、樹脂改質用が2桁の落ち込みとなり前期比89・6%、18万3448トンとなった。
 国内向けの品種別実績ではSBR、BRはそれぞれ前期比105・1%、111・5%と旺盛なタイヤ需要が牽引。天然ゴム代替であるIRは前期比115・2%、工業用品、接着剤向け主体のCRも同106・6%と堅調に推移した。自動車用ゴム部品主体のNBRは同101・1%の横ばい。
 自動車用ゴム製品はじめ樹脂改質剤向けのEPDMは、震災による工場の操業停止もあり一部供給不足となっていたことにより国内、輸出ともに前年同期出荷を下回った。
 また、工業品、その他向けを主体とするアクリルゴム、多硫化ゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、クロロスルフォンン化ポリエチレン、フッ素ゴムなどのその他合成ゴムの国内出荷は同125・4%と2割強の伸び。
 国内、輸出合わせた総出荷で前年同期実績を大きく上回っているのはCR(同106・6%)、IIR(同107・2%)。

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