添加剤パッケージを上市 BASFのイルガサイクル

2021年09月16日

ゴムタイムス社

 BASFは9月14日、プラスチックのリサイクルにおける喫緊の課題やニーズに対応する新しい添加剤パッケージ「イルガサイクル」を上市したと発表した。
新しいイルガサイクルシリーズには、包装材、自動車やモビリティ、建築や建設などの最終用途において、リサイクル含有率を高めるのに寄与する添加剤パッケージが含まれている。これらのパッケージは、限られた加工性、不十分な長期熱安定性や屋外耐候性の不足など、再生樹脂に関連する特定の品質問題に対処するものとなる。上市にあたり製品ラインアップにはさまざまな種類の添加剤が配合されているが、同社は今後も順次追加していく予定としている。

 イルガサイクルシリーズは、バレラスのポートフォリオの一部として提供されている。同社は、バレラスのソリューションはイルガサイクルによって、プラスチックを循環させることを実現するだけでなく、耐久性の向上、廃棄物の削減、省エネルギー、排出量の削減、および生物多様性の促進によって、プラスチック用途に大きな持続可能性の価値をもたらすとしている。
 再生プラスチックには、樹脂の劣化を促進し、材料の物性を変化させる不純物や汚れが含まれていることがある。その結果、リサイクル業者やプラスチックコンバーターは、リサイクルされたポリマー材料を処理する際、品質や性能の問題に直面している。これらの再生プラスチックの物性を改善すべく配合された添加剤パッケージは、この課題に対する解決策となる。

 同社パフォーマンス・ケミカルズ事業本部プレジデントのトーマス・クロスター氏は、「メカニカルリサイクルによるプラスチックの生産量は、技術の向上や規制緩和により、2030年までにほぼ3倍になると予測している。これは、年率約10%の成長に相当する。イルガサイクルにより、当社の既存ポートフォリオは段階的に拡大し、プラスチックのサーキュラー・エコノミー(循環型経済)の目標をサポートするために、リサイクルのための明確な解決策を提供していく」と述べている。

 

プラスチックの物性向上に寄与

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再生樹脂に関わる品質問題に対処

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