マクセルクレハ(大阪市中央区、西郷政裕社長)のシート事業は、半導体関連の回復に加え、自動車生産回復に伴い自動車関連も持ち直したことから、21年度4~8月の売上は予算を上回って進捗している。
分野別では、汎用ゴムシートは、コロナ感染前の19年度の水準には及ばないものの、前年同期を上回っている。また、極薄シートを中心とする高機能品は、20年度下半期から回復傾向が鮮明となり、今期も好調を維持する。需要先では5G関連やOA機器関連などでの需要が増えている。
今期のシート事業の営業方針は「エンドユーザーの声をもっと聞く」をテーマとし、自動車業界で加速する電動化を始め、5G関連やカーボンニュートラルの問題などに向けた取り組みを探索する。こうした業界の変革にすぐに対応するためにも
21年度通期の見通しについては、現時点では予算を上回る状況にあるが、「コロナ感染再拡大によるアセアンでの自動車減産、さらにフォースマジュール(FM)による原材料の供給不足なども懸念されるため、下半期も楽観できない」(同社)とみている。そうした環境下でもマクセルグループの中期経営計画「MEX23」を達成するためには、新製品の開発と新市場への参入が不可欠との認識で、さらなる活動を促進する方針だ。
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