ベルト3社の21年3月期第2四半期連結決算が出そろった。コロナ影響が大きかった前年同期に比べ、自動車向け一般産業用とも国内外で大きく増加し、売上高は全社で増収となった。利益面も販売増により全社が増益となった。
◆バンドー化学
売上収益は461億4400万円で同24・3%増、コア営業利益は43億7600万円で同230・2%増、営業利益は48億4700万円で同237・3%増、四半期利益は37億9800万円で同269・3%増となった。
自動車部品事業の売上収益は197億9300万円で同36・7%増、セグメント利益は16億6700万円で同740・0%増。
国内は積極的な営業活動により補修市場向け品揃えの拡大や多用途四輪車用変速ベルトの販売が増加したことに加え、自動車生産台数の回復により、補機駆動用伝動ベルト、補機駆動用伝動システム製品の販売が増加した。海外は中国は主要顧客の生産台数の増加や補修市場への拡販により補機駆動用伝動ベルトなどの販売が伸長。米国、欧州、アジア地域も販売が増加した。
産業資材事業の売上収益は171億6300万円で同12・9%増、セグメント利益は19億5400万円で同80・7%増となった。
一般産業用伝動ベルトは、国内は、民間設備投資が増加したことにより、産業機械用伝動ベルトの販売が増加。海外は、中国、アジア地域において農業機械用および産業機械用伝動ベルトの販売が増加し、米国、欧州地域で産業機械用伝動ベルトの販売が増加した。運搬ベルトは、国内はコンベヤベルト、樹脂コンベヤベルトの販売が増加した。
◆ニッタ
ベルト・ゴム製品事業の売上高は127億4500万円、セグメント利益は18億2900万円と同84・5%増だった。ベルト製品は、国内は物流業界向けが好調に推移し、工作機械向けも回復傾向となった。海外は物流業界向けや繊維業界向け等が好調だった。
◆三ツ星ベルト
売上高が370億6800万円で同21・7%増、営業利益は39億9800万円で同104・1%増、経常利益は44億3900万円で同93・3%増、四半期純利益は29億1700万円で同82・3%増だった。
国内ベルト事業の売上高は139億1800万円で同17・2%増、営業利益は37億8700万円で同85・9%増となった。自動車用ベルトは、半導体不足による顧客の生産調整があったが、生産回復に伴い組み込みライン用の売上高が増加するとともに、補修市場向けも増加した。
一般産業用ベルトは、射出成形機や工作機械、ロボット業界向けの販売が好調に推移するとともに、農業機械向けも政府補助金の効果により売上高が増加した。
搬送ベルトは食品業界や物流業界の回復に伴い、同市場向けの売上高が増加した。
海外ベルト事業の売上高は179億3100万円で同33・9%増、営業利益は18億7100万円で同70・0%増となった。海外ベルト事業でも、コロナ影響が大きかった前年同期と比較して、アジアや欧米のいずれの地域でも売上高が大きく回復した。自動車用ベルトは、米国ではスノーモービルや多用途四輪車向けの需要が大幅に回復し、東南アジア・中国においても二輪車用の売上高が増加した。また、四輪車用は半導体不足の影響はあったが、前年同期を上回った。
一般産業用ベルトはアジアや欧州で補修市場の拡販により売上高が増加した。また、OA機器用ベルトもユーザの生産回復に伴い売上が増加した。