カネカは10月18日、液体苛性ソーダの販売価格について、11月1日出荷分より現行価格に対しキログラム当たり20円以上(固形換算ベース)の値上げを実施すると発表した。
苛性ソーダの国内需要は、コロナ禍が続いている状況下においても堅調な出荷が続いており、前年を上回る水準で推移している。海外においてもインドや東南アジアでのアルミナ精製、レーヨン繊維製造用途を中心として需要が伸びており、需給バランスの引き締まりを背景に海外市況価格の上昇が続いている。
同社の苛性ソーダ事業は、原燃料価格の急激な値上がりによる電力コストの上昇や物流費用などの高騰に加え、製造設備の修繕や更新費用の増加により、製品原価が大きく上昇している。このような状況下において、同社は、国内需要家への安定供給のためには価格改定を実施せざるを得ないと判断し、値上げを実施することとした。