リン系難燃剤PCを値上げ 帝人、11月1日出荷分から

2021年10月19日

ゴムタイムス社

 帝人は10月19日、リン系難燃剤を使用したポリカーボネート樹脂の販売価格を11月1日出荷分より改定すると発表した。対象製品はポリカーボネート樹脂「パンライト」リン系難燃グレード、ポリカーボネート系アロイ樹脂「マルチロン」リン系難燃グレード。改定内容は国内海外で「パンライト」リン系難燃グレード10円/kg以上100USD/ton以上、「マルチロン」リン系難燃グレード 30円/kg以上300USD/ton以上となっている。
 ポリカーボネート樹脂に難燃性を付与する副資材の一種であるリン系難燃剤の粗原料は、その多くが中国で生産されいるが、中国における電力使用制限措置によって大幅に減産されており、需給の逼迫状況から価格が急騰している。また、石油価格の高騰に伴い、ポリカーボネート樹脂の主原料であるビスフェノールAの価格は高止まりの状況が続いている。「こうしたコスト上昇は同社の合理化努力で吸収し得る範囲を超えていることから、販売価格を改定することにした」(同社)。

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