独ランクセスは10月19日、南ドイツプラスチックセンター(SKZ)主催の「電気・電子用途のプラスチック会議」に出展したと発表した。
同展示会は、電気・電子(E&E)産業を対象に、特に素材のイノベーションや加工におけるデジタル化などのトレンドに焦点を当てており、毎年、ヒューズボックスからドライヤーまで多岐にわたる製品が展示される。同社は、今年、資源の節約、サーキュラーエコノミー(循環経済)への貢献、温室効果ガス排出の大幅削減といった、持続可能なマテリアルソリューションを中心に展示を行った。
9月29日に行われた「エンジニアリングプラスチックの進化―E&E産業におけるその意義」と題したプレゼンテーションでは、同社の持続可能なマテリアルソリューションについて、ハイパフォーマンスマテリアルズ(HPM)ビジネスユニットのグローバルプロダクトマネジメント部門の責任者であるグンター・マグラフ博士が、より詳細な説明を行った。その中で、産業廃棄物のガラスから作られた再生ガラス繊維で強化されたポリアミドコンパウンド「デュレタンECO」や、使用済廃棄物から作られたポリエチレンテレフタレート(PET)を使用したポリエステルブレンド「ポカンECO」などの製品が紹介された。さらに、HPMビジネスユニットがポリアミド6を製造するにあたって、循環プロセスからシクロヘキサンをどのように利用しているかについても解説した。最後に、新型コロナウイルスによるパンデミックやメガトレンドであるエレクトロモビリティが、テクニカルプラスチック市場にどのような影響を与えているかについて概説した。
同展示会において、同社は車載用充電インレットのモジュラーデザインのコンセプトも発表した。このコンセプトは、寸法安定性、難燃性、耐トラッキング性、機械的耐久性に優れた同社の幅広いポリアミドおよびポリエステル製品群がベースになっている。