ダウは10月20日、サステナブルなソリューションにおける世界的リーダー企業であるハルダートプソーと第一段階の契約を締結し、研究規模での生産能力を活用した新しい市場開発用装置(MDU)の設計およびエンジニアリングを進めることを発表した。具体的には、年産1万トンの装置をオランダのテルネーゼンの拠点に建設し、精製された廃棄プラスチック由来の熱分解油原料から循環型ポリエチレンを生産する予定だ。
今発表は10月6日に開催された同社の投資家向けイベントでの発表に基づくものであり、同社は市場開発規模の熱分解精製装置の設計、エンジニアリング、建設を促進することを明らかにした。この精製プロセスは、熱分解油原料が新しいポリマーの生産に十分な品質を確保するために必要となる。
同社のパッケージング・アンド・スペシャルティプラスチック事業部プレジデントであるディエゴ・ドノーソ氏は、「プラスチックに関する循環型経済を推進するためには、まだ実現していない大規模な原料のリサイクルやクリーンアップが必要であり、それを加速するためにパートナーシップを組むこととなった。ハルダートプソーの技術と知見を生かすことにより、『廃棄物をなくし、資源を循環させる』という当社の取り組みに沿った精製能力の拡大に伴うリスクを軽減することができるだろう」と述べている。
同社の新しい精製MDUの目的は、循環型製品を生産するための技術を検証し、循環型ポリエチレンに対する市場の強い需要に対応するための規模拡大を推進することであり、ハルダートプソーと協力することにより、循環型ポリエチレンの主要な生産者となるための戦略を加速することができる。さらに、プラスチックの循環型経済を推進することにより、プラスチックがバリューチェーン全体にもたらすサステナビリティー上の便益を最大化するとともに、同社は、プラスチック生産に伴うフットプリントを大幅に削減することができる。