カネカは10月20日、同社と大成建設が共同開発した、太陽光発電ガラス「T―Green Multi Solar(シースルータイプ)」が、2021年度グッドデザイン賞(日本デザイン振興会主催)を受賞したと発表した。
「T―Green Multi Solar(シースルータイプ)」は、建物の垂直面での発電に着目し、太陽電池セルをストライプ状に合わせガラス内に挟み込んだ「太陽光発電ガラス」で、高透過率と高効率発電の両立を実現し、意匠性の高いシンプルなデザインを追求している。30年以上発電する高い耐久性を持つ上にメンテナンスフリーのため、様々な建物への展開が可能となる。
カーボンニュートラルの実現に向け、いま、社会では多様な場での再生可能エネルギーの導入と普及が求められている。今回の受賞において、同製品は既存のビルにも建材ガラスの一種として設置可能で、窓の機能を大きく妨げないため、導入のハードルが低く現実的な提案となっている点が評価された。また、遮光・遮熱の効果や、災害時に非常用電源として使用できることも重要な利点としてあげられる。
同社と大成建設は、これからも低炭素社会実現へ大きく貢献することを目指し、同製品を都市部の中高層建物のZEB化促進に向けて積極提案すると共に、近年多発している自然災害とそれに伴う長時間停電への備えとなる自立電源確保のニーズにも応えていくとしている。