信越化学工業の2022年3月期第2四半期連結決算は、売上高が9413億4100万円で前年同期比32・5%増、営業利益が2984億300万円で同61・9%増、経常利益が3035億2200万円で同57・9%増、四半期純利益が2209億400万円で同57・4%増となった。
セグメント別のうち、生活環境基盤材料事業は、売上高は3639億円で同65・0%増、営業利益は1232億円で同3・2倍となった。塩化ビニルは世界の旺盛な需要に支えられて製品価格の上昇が続いた。苛性ソーダも6月以降市況が着実に改善した。米国シンテック社をはじめとする全拠点でフル操業するも、需要は供給力を上回った。
シリコーンゴムコンパウンドなどが含まれる機能材料事業の売上高は1884億円で同25・3%増、営業利益が464億円で同39・2%増となった。すべての用途と市場で需要が増大し、全生産拠点でフル操業を継続して最大限の供給を行った。一方で、原材料価格の高騰に対処すべく一連の価格修正を実施した。
電子材料事業事業は、売上高は3355億円で同14・7%増、営業利益が1187億円で同12・6%増となった。半導体需要に対応すべく、半導体産業はフル操業を継続した。その中にあって、同社は半導体シリコン、フォトレジスト、マスクブランクス等の半導体材料を最大限出荷した。希土類磁石にあっても、マレーシアでの操業制限を受けながらも、自動車、産業機器、ハードディスクほかの用途向けに旺盛な需要に応えるべく、最大限の出荷を行った。
加工・商事・技術サービス事業は、売上高は533億円で同13・3%増、営業利益が104億円で同44・3%増となった。半導体ウエハー関連容器の出荷は発送・納入用、工程内用ともに好調、自動車用入力デバイスの出荷も堅調だった。当期8月、食品包装用塩ビラッピングフィルムの製造・販売を事業とするキッチニスタを買収した。
通期の連結業績予想は、売上高が1兆7000億円で前期比13・6%増、営業利益が4850億円で同23・7%増、経常利益が5000億円で同23・4%増、当期純利益が3630億円で同23・6%増を見込んでいる。