コンベヤベルト事業撤退 ブリヂストン、24年末で

2021年11月01日

ゴムタイムス社

 ブリヂストンは11月1日、同社商品群においてタイヤに次いで長い歴史を持つコンベヤベルト事業について2024年末をもって完全撤退すると発表した。同社のコンベヤベルト事業のグローバル連結売上高は2020年実績で約112億円。

 同社は21年2月16 日に発表した中期事業計画(2021~2023)においてポートフォリオ経営を推進し、多角化事業については、事業再編などを通じ、シャープにコア・コンピタンスが活きる事業にフォーカスすることを発表していた。
 同社グループの多角化事業売上の約半分を占める化工品事業は、従来から事業環境と社会ニーズの変化に応じて新規参入・撤退を繰り返してきた。その一つであるコンベヤベルト事業については、同社グループが持つコア・コンピタンスを活かせる事業であるか、事業の経済性やブランド貢献など同社グループ内のシナジーの観点も含めて、総合的な検討を重ねてきた。
 しかし、将来的に経済性を維持しつつ、優位性ある社会価値・顧客価値を提供し続けることはできないと判断し、撤退することを決定した。撤退時期については、取引先への影響を最小限に抑えるため、段階的な生産・販売縮小を経て、2024年末の完全撤退を予定している。
 なお、コンベヤベルト事業に携わる従業員は、豊富な経験とスキル、仕事への熱意、そして強いチームワークを併せ持っており、引き続き同社グループ内で活躍してもらうことを基本として検討を進めていく。地域社会に対しては、影響が最小限になるよう十分配慮した上で、適切に対応するとしている。
 コンベヤベルト事業の製造・開発拠点、オペレーション内容、対象従業者数は次の通りとなっている。
 ブリヂストン本社(所在地…東京都中央区、オペレーション内容…本社機能)、横浜工場(所在地…神奈川県横浜市、オペレーション内容…コンベヤベルト製造)、化工品技術センター(所在地…神奈川県横浜市、オペレーション内容…コンベヤベルト開発)。対象従業者数は210人(2021年9月末時点)。ブリヂストンエヌシーアールカンパニーリミテッドラヨーン工場(所在地…タイラヨーン県、オペレーション内容…コンベヤベルト製造)。対象従業者数は39人(2021年9月末時点)。なお、本件が当期連結業績予想に与える影響は軽微としている。

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