自動車用品は25%増収 住友理工の4~9月期

2021年11月04日

ゴムタイムス社

 住友理工の2022年3月期第2四半期決算は、売上高が2083億7100万円で前年同期比24・6%増、事業利益が1億200万円(前年同期は75億4200万円の損失)、営業利益は1億1700万円の損失(前年同期は123億3700万円の損失)、税引前利益は4億8100万円の損失(前年同期は128億4300万円の損失)、四半期利益は34億8000万円(前年同期は126億5200万円の損失)となった。
 事業セグメント別では、自動車用品は1793億円で同25・3%増、事業利益は21億円の損失(前年同期は77億円の損失)となった。売上高はコロナの長期化や半導体不足などによる自動車の減産があったものの、多くの地域で前年同期と比べて生産台数が増加し増収となった。一方、事業利益は生産台数増加に伴い売上が増加したが、鋼材等の原材料価格高騰の影響を受けて赤字となった。
 一般産業用品は291億円で同20・3%増、事業利益は22億円(前年同期は1億円の利益)となった。製品では、プリンター向け機能部品は、ペーパーレス化や労働環境の変化などで、引き続き一定量の需要減少傾向が
見られるものの、前年同期と比べて需要が増加し、増収となった。高圧ホースは、各国の経済活動の回復により住宅投資やインフラ投資などが活発となったため、日本は輸出向けを中心に需要が増加した。中国では、引き続きインフラ投資などが旺盛で、輸出向けや建機以外の工作機械向けの需要も取り込み、増収となった。
 所在地別では、日本の売上は924億円で同24・3%増、事業利益は3億円の損失(前年同期は60億円の損失)、米州の売上は456億円で同38・7%増、事業利益は45億円の損失(前年同期は38億円の損失)、アジアの売上高は755億円で同24・8%増、事業利益は60億円で同48・6%増、欧州その他の売上高は233億円で同27・4%増、事業利益は10億円の損失(前年同期は19億円の損失)となった。
 なお、2022年3月期通期業績は前回発表予想を修正した。それによると、売上高は4550億円(前回予想は4450億円、増減額100億円増)、事業利益は60億円(同135億円、増減額75億円減)、営業利益は35億円(同110億円、増減額75億円減)、当期利益は43億円の損失(同35億円、増減額78億円減)を見込んでいる。
 22年3月期上期売上高はコロナ感染拡大の長期化や半導体等の不足による各自動車メーカーの生産調整の影響を受け、前回予想を下回った。下期の売上計画は引き続き自動車メーカーによる生産調整が想定されるが、挽回生産や為替換算の影響により、前回予想に比べて増収を見込んでいる。利益は、生産調整の影響や各地域での鋼材等の原材料価格高騰が継続している中、高騰分の販売価格への転嫁が後追いになることで、年間を通じて前回予想を下回る見通しとなった。

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