アミン系酸化防止剤の設備拡張 ランクセス、台湾拠点で

2021年11月04日

ゴムタイムス社

 独ランクセスは11月1日、台湾の拠点にて淡色アミン系酸化防止剤の生産能力を数千t増強すると発表した。同社は、アジア太平洋地域における需要の増加に対応するため、数百万ドルを投資して設備を拡張する。この増産は、2022年末までに稼働を開始する見込み。

 同社のルブリカントアディティブス(LAB)ビジネスユニットの責任者であるマーティン・ゼーヴェ氏は、「アミン系酸化防止剤の市場は、ここ数ヶ月から数年で急速に拡大している。ランクセスは、戦略的に配置された3つの資源と、主要原料への後方統合により、業界において供給の強靭性を体現している。アジア太平洋地域における市場での主導的な地位を強化し、生産能力の拡大によって、お客様からの高まる需要に対応していきたいと考えている」と述べている。

 また、LABのマーケティング責任者であるベロニカ・ザウアー氏は、「ランクセスは、時代を先取りし、変化する市場の需要に応えることができる、より安全でより持続可能でより高性能な酸化防止剤の開発を続けている。これらの製品の一部を台湾の拠点から供給できることに期待している」とコメントしている。

 同社は、アミン系酸化防止剤を「ナウガルーブ」のブランド名で販売している。今回の台湾拠点への投資は、フラッグシップ製品の「ナウガルーブ438L」のグローバル仕様を後押しするものとなる。「ナウガルーブ438L」は、さまざまな乗用車用潤滑油や工業用潤滑油として使用されている液体酸化防止剤で、優れた耐熱性能を持つ同製品は、油の酸化を抑えるとともに、潤滑油の寿命やサービスの間隔を伸長することができる。

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー