積水化成品工業の2022年3月期第2四半期決算は、売上高が594億1900万円、営業利益は6億5300万円で前年同期比77・3%増、経常利益は7億5000万円で同145・1%増、四半期純利益は3億3600万円で同143・0%増となった。なお、「収益認識に関する会計基準」等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、その影響を受ける2022年3月期第2四半期売上高の対前年同四半期増減率は記載していない。
生活分野の売上高は237億9400万円、セグメント利益は15億4800万円で同22・9%減。食品容器関連は、新型コロナウイルス感染症の影響で外出自粛やインバウンド需要の減少は依然として継続しているが、内中食関連向けは昨年からは落ち着きが見られるものの堅調な状態が継続している。農産関連では、期初は堅調な出荷も、夏場に長雨など天候不良の影響を受けて前年並みの結果となり、水産関連では、依然、外食産業の影響を受け低調な出荷となった。また、土木関連では、道路冠水対策や雨水処理用途で採用されている「アクアロード」や下水道工事などで採用されている「FJリング」で物件獲得が進んだ。主力製品である「エスレンシート」(発泡ポリスチレンシート)の売上数量は、巣ごもり需要が引き続き旺盛で、スーパー等の生鮮食品用トレーや総菜向け食品容器用途を確実に取り込み、テイクアウト容器用途の需要も継続したが、全体としては好調であった前年同期並となった。「エスレンビーズ」(発泡性ポリスチレンビーズ)の売上数量は、消費者の在宅時間の増加によりクッション用ビーズなどのライフグッズ用途が好調を継続、また建材土木分野も好調となり前年同期に比べ増量となった。
工業分野の売上高は356億2400万円、セグメント損失は5億6300万円(前年同四半期は12億円の損失)となった。自動車関連では、部品梱包材用途が電動部品関連で販売が伸長したものの、自動車部材用途が半導体不足に加え、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う部品調達遅延による自動車メーカーの減産の影響を受け、「ピオセラン」(ポリスチレン・ポリオレフィン複合樹脂発泡体)の販売は伸び悩んだ。Proseatグループについては、主力商品の自動車関連部材に用いる原材料の昨年からの価格高騰の影響と半導体不足などサプライチェーンの混乱により欧州自動車メーカーからの大幅な受注減少の影響を受け、業績回復に遅れが生じている。家電・IT関連では、パネル搬送資材・梱包材用途での「ピオセラン」は、液晶パネルの需要が伸長し、堅調に推移した。「テクポリマー」(有機微粒子ポリマー)は液晶パネル等の光拡散用途として、在宅勤務等によるPC・モニターの需要増などで、売上堅調を維持している。
通期の連結業績予想は、売上高が1190億円、営業利益が16億円で同23・5%減、経常利益が16億円で同18・2%減、親会社株主に帰属する純利益が6億円で同46・7%減を見込んでいる。