住友ベークライトの22年3月期第2四半期決算は、売上収益が1283億1500万円で前年同期比42・3%増、事業利益は136億6200万円で同181・7%増、営業利益は135億2200万円で同243・3%増、親会社の所有者に帰属する四半期利益は102億7700万円で同224・8%増となった。
セグメント別では、半導体関連材料は、売上収益が365億3000万円で同40・7%増、事業利益は81億2900万円で同106・6%増。半導体封止用エポキシ樹脂成形材料および半導体用ダイボンディングペーストは、世界的な半導体需要の拡大により売上収益が大幅に増加した。感光性ウェハーコート用液状樹脂は、旺盛なメモリー需要により売上収益が増加した。半導体パッケージ基板材料「LαZ」シリーズは、5Gスマートフォンの需要増加等で売上収益が増加した。
高機能プラスチックは、売上収益が453億400万円で同47・1%増、事業利益は33億2300万円(前年同期はマイナス4億1300万円)。コロナ禍の影響が最も顕著だった前年同期と比較して自動車市場が大きく回復したことで、工業用フェノール樹脂およびフェノール樹脂成形材料は大きく回復した。これに加え、トランス用ボビン材や銅張積層板などの電子部品向けが堅調に推移したことにより売上収益は大幅に増加した。航空機内装部品は、市場環境に明るい兆しは見られたものの本格的な回復には至っておらず、売上収益は減少した。
クオリティオブライフ関連製品は、売上収益が461億8100万円で同39・2%増、事業利益が39億1800万円で同41・5%増。医療機器製品は、昨年10月に川澄化学工業をグループに加えたことにより売上収益が大幅に増加した。バイオ関連製品は、検体保存容器や細胞培養製品などのバイオ用プラスチック消耗品が世界的に品薄となる中、生産体制の強化により供給量を増大し売上収益を大きく伸ばした。ビニル樹脂シートおよび複合シートは、半導体需要の拡大により電子部品搬送用のカバーテープや半導体製造工程用のダイシングテープなど産業用フィルムで売上収益が増加した。ポリカーボネート樹脂板および塩化ビニル樹脂板は、主力の土木建材向けやエクステリア用途が回復したことに加え、サングラス等に使用する偏光板の欧州向けの需要が再開したことにより売上収益は増加した。防水関連製品については、新規住宅着工件数の回復に伴い住宅(新築・リフォーム)向けを中心に売上収益が増加した。
22年3月期の連結業績予想は当初予想から変更はなく、売上収益は2500億円で前期比19・6%増、事業利益は250億円で同50・2%増、当期純利益は176億円で同33・4%増を見込んでいる。