需要回復で増収増益に クラレの1~9月期

2021年11月11日

ゴムタイムス社

 クラレの2021年12月期第3四半期連結決算は、売上高は前年同期比16・6%増の4591億5900万円、営業利益は同67・0%増の543億1800万円、経常利益は同71・0%増の510億100万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同88・8%増の286億200万円となった。
 セグメント別では、ビニルアセテートの売上高は2248億6100万円で同20・4%増、営業利益は429億2600万円で同53・3%増となった。
 ポバール樹脂は、世界的に需要回復が進み、幅広い用途で販売量が増加したが、原燃料高の影響を受けた。光学用ポバールフィルムは、前年後半から続く旺盛な液晶パネル需要を背景に好調に推移。PVBフィルムは、前年同期比で販売量が増加したが、半導体不足による自動車減産の影響を受けた。水溶性ポバールフィルムは、洗濯用及び食洗器用個包装洗剤向けの販売が順調に拡大した。
EVOH樹脂エバールは、ガソリンタンク用途の需要回復や堅調な食品用途の需要により、前年同期比で販売量が増加したが自動車減産と原燃料高の影響を受けた。

 イソプレンセグメントの売上高は454億8000万円で同25・8%増、営業利益は47億4700万円で同122・8%増となった。イソプレン関連は、ファインケミカル、熱可塑性エラストマーセプトンともに、需要の回復により販売量が増加した。 耐熱性ポリアミド樹脂ジェネスタは、電気・電子デバイス向け、自動車向けともに需要が伸び、販売が好調に推移した。  通期の連結業績予想は、売上高が6150億円で前期比13・5%増、営業利益が700億円で同57・9%増、経常利益が650億円で同63・6%増、親会社株主に帰属する純利益が350億円を見込んでいる。

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