車両業界向け好調に推移 大日精化工業の4~9月期

2021年11月15日

ゴムタイムス社

 大日精化工業の2022年3月期第2四半期決算は、売上高は、主に車両業界向けのコンパウンド・着色剤・ウレタン樹脂及び情報電子業界向けの顔料が堅調に推移した結果、602億5800万円となった。なお、第1四半期連結会計期間の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用し、従来の会計処理方法に比べて売上高と売上原価がそれぞれ223億2500万円減少している。営業利益は、原材料価格上昇の影響を受けたが、「収益認識会計基準」の影響を除いた売上高の実質的な増収及び経費支出の抑制に努めた結果、46億900万円で同411・3%増となった。経常利益は50億1900万円で同283・4%増、親会社株主に帰属する四半期純利益は、34億1200万円で同57・8%増となった。

 カラー&ファンクショナル プロダクト事業は、車両業界向けのコンパウンド・プラスチック用着色剤は国内外ともに好調に推移した。情報電子業界向けの顔料及び分散体は、ディスプレイ用途が好調に推移し、オフィス事務機用途は回復傾向となった。これらの結果、同セグメントの売上高は、「収益認識会計基準」適用の影響により346億9800万円の減収となったが、営業利益は29億3500万円(前年同期は4億3700万円の損失)となった。

 ポリマー&コーティング マテリアル事業は、車両業界向けのウレタン樹脂は一部で自動車生産減産の影響を受けたが、採用の拡大もあり好調に推移した。情報電子業界向けのUVコート材は、ディスプレイ用途が前年並みに推移した。これらの結果、同セグメントの売上高は116億8200万円、営業利益は18億7600万円で同127・0%増となった。

 グラフィック&プリンティング マテリアル事業は、包装業界向けのグラビアインキは国内は堅調、海外はインドネシア子会社で新型コロナウイルス感染症拡大の影響により低調に推移した。広告出版業界向けのオフセットインキは、緊急事態宣言による影響により低調に推移した。これらの結果、同セグメントの売上高は138億4300万円となった。また、原材料価格上昇及び坂東製造事業所稼働開始による減価償却費等負担の影響により2億1400万円の営業損失(前年同期は5億3900万円の利益)となった。

 なお、第1四半期連結会計期間の期首より、報告セグメントを変更した。前第2四半期連結累計期間との比較数値については、変更後の報告セグメントに組み替えて記載している。

 通期の連結業績予想は前回公表値から修正し、売上高が1210億円、営業利益が80億円で同62・6%増、経常利益が86億円で同53・2%増、親会社株主に帰属する純利益が60億円で同5・4%減を見込んでいる。

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