エボニックインダストリーズは11月24日、同社のコーティングアディティブス・ビジネスラインが、ハナウ工場の革新的なプロセス技術を用いて、易分散性に優れたアエロジルシリーズの新しいフュームドシリカ製品を開発したと発表した。
新たに開発されたアエロジルE805、アエロジルE812、アエロジルE972、アエロジルE9200からなる製品群は、塗料やコーティング剤に混練製造する際に、ビーズミルなどの時間と経費の掛かる分散工程を省略することができるようになった。
また新製品は、アエロジルRの標準製品アエロジルR805、アエロジルR812、アエロジルR972、アエロジルR9200のすべての特性を保っている。
スペシャルティケミカルグループの4つの新たな「easy―to―disperse(E2D)」(易分散シリカ)製品は、標準製品と同様に、顔料着色系およびクリヤーコーティング剤の配合における、レオロジー制御に適している。主な用途は、木工、プラスチック、自動車、一般工業用コーティング剤などが挙げられる。アエロジルE972はより汎用性が高いのに対し、他の3つのシリカは特定の用途を目的としている。例えば、アエロジルE812とアエロジルE805は自動車OEM塗料向けのクリアコートに適しており、アエロジルE9200は主に特殊な耐傷つき性の向上に使用される。
どちらの製品群とも、レオロジー制御能力に違いはないが、新しいアエロジルEシリーズは、容易に分散することができる。同社は、すでにこの製品群の商業生産を行っているハナウ工場に加えて、ドイツ・ラインフェルデンにフュームドシリカの新しい生産工場の建設を開始した。同社は生産能力を大幅に増強することで、増え続ける需要に対応していくとしている。