クラレは11月25日、同日から12月17日までオンラインで開催されるサステナビリティに関する総合展示会「エコプロOnline2021」に出展すると発表した。
同社グループは、優れた製品・サービスの提供を通じて経済的・社会的な価値を創造し、サステナブルな社会の実現に寄与していくことを目指している。世界の共通課題である温室効果ガス(GHG)排出量の削減など、今取り組むべき環境課題に対して同社が2020年代前半に実現を目指す7つのグリーンイノベーションを同展で紹介する。
出展する7点は、①「PLANTIC(プランティック)」、②「クラリスタ」、③使用済みアクリル製品のリサイクル、④水溶性面ファスナー(開発品)、⑤「セプトン」BIO―シリーズ、⑥吸脱着繊維(開発品)、⑦「エクセバール」となっている。
「PLANTIC(プランティック)」はバイオマス原料を主成分とした生分解性ガスバリア材で、紙包装と組み合わせると、高い気体遮断性により、食品の品質保持や賞味期限の延長に貢献し、環境性能の高い包装材の設計が可能となる。
「クラリスタ」は酸素や水蒸気に対して高いガスバリア性を有するフィルムで、薄膜太陽電池のさらなる長寿命化に貢献する。
使用済みアクリル製品では、アクリル製成形品や廃材を粉砕した素材を押出シートとして再利用できる。素原料に再生し、アクリル成形品を作ることも可能となる。
水溶性面ファスナー(開発品)は常温の水で溶解するため、廃棄や回収する手間を省くことができ、作業負荷が低減できる。雨水で溶解できるなど多様な用途に展開できる。
「セプトン」BIO―シリーズはバイオ由来原料を使ったゴム代替可能なエラストマー素材で、さまざまな原料と配合することで、柔軟性や粘着性を付与することが可能となる。
吸脱着繊維(開発品)は、CO2吸着が難しい低濃度・湿潤状態でもCO2を吸着できる繊維で、温度を上げることで吸着したCO2を脱離させることも可能となる。
「エクセバール」はPE・PPフィルムなどの材料に、酸素バリア性を付与し、包装材の鮮度保持を高めるフィルム素材となっている。