ランクセスは11月30日、持続可能な発展への取り組みが再び評価され、「ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス(DJSI)」のヨーロッパ・インデックス(DJSI Europe)で、昨年に引き続き化学部門で第1位を獲得したと発表した。ワールド・インデックス(DJSI World)では第2位を獲得し、特に、プロダクト・スチュワードシップ、水関連リスク管理、人権の分野で高い評価を得た。
同社経営委員会メンバーのフーベルト・フィンク氏は、「ランクセスは、より持続可能な世界を実現するため、経済とグローバル・バリュー・チェーンの変革に積極的に取り組んでいる。DJSIにおいて再び良い順位を獲得できたことは、ランクセスの取り組みが評価されたものと受け止めている」とコメントしている。
DJSIでは、財務に重要な影響を及ぼす持続可能性へのESG(環境、社会、ガバナンス)要因を年1回評価している。ワールド・インデックスでは、各分野で評価されたグローバル企業のうち上位10%を選出し、ヨーロッパ・インデックスでは、ヨーロッパに本社を置く企業のうち上位20%を選出している。
2019年に同社は、2040年までにクライメイト・ニュートラル(気候中立)を実現するための計画を発表した。2020年には、2023年までに特に水ストレスの高い地域での取水量を15%削減することを明言している。
同社は製品ポートフォリオの持続可能性パフォーマンスをさらに向上させ、製品に含まれる危険物質を排除し、安全な代替品を開発することを宣言している。また、危険物質を0・1%以上含有する新たな化学最終製品を販売しないことを明言している。
自主的なコミットメントに加えて、同社は、より持続可能性を高めるために報酬制度にも注力しており、2021年から経営委員会における新たな報酬制度を導入した。具体的には、変動報酬のおよそ3分の1を同社の持続可能性に関するパフォーマンスに連動させるもので、気候変動対策や労働安全衛生の分野での実績が2021年度の報酬制度に反映される。