独ランクセスは11月30日、オランダのアムステルダムで11月2日から5日に開催された「アクアテック・アムステルダム2021」に出展し、水処理及び水浄化用の幅広い製品ラインナップについて紹介したと発表した。イオン交換樹脂は、半導体工業向け超純水の製造や汚染物質の選択的除去など、排水処理や飲料水の浄化に欠かせないものとなっている。
同社は、「レバチット」製品群を幅広く提供し、イオン交換樹脂の開発、製造、展開において80年以上の実績がある。これら製品群は多くの産業で、水およびその他の液体処理や浄化に効果的に使用されている。
「レバチットTP 108 DW」陰イオン交換樹脂は、規制値に対応する点において特に優れている。この樹脂は、微量のPFASであっても結合させてppt範囲まで濃度を下げることが可能な、信頼性の高い製品となっている。また、塩化物や硫酸塩が存在しても最大100g/Lという高い吸収能力があるため、このプロセスは活性炭を使用した従来のろ過よりもはるかに優れている。樹脂の寿命は活性炭フィルターの5倍にもなる。
オーストラリアの空港の消防訓練場で数年運用されている移動式浄化設備は、こうした期待を裏付けている。2019年8月から5400万L以上の水がこの製品を用いて処理され、その結果200ppbのPFASが除去され、その後、オーストラリアの飲料水規制に従って地表に戻された。再生なしで樹脂を一度だけ使用した場合でも、活性炭ろ過と比較してほぼ60%のコスト優位性をもたらした。「レバチットTP 108 DW」は、飲料水に関するNSF/ANSI/CAN61基準の要件を満たし、米国水質協会(WQA)の認定を受けている。
また、イオン交換樹脂を使用して、より高濃度なPFASを除去することも可能となる。例えば、最終研磨工程で強塩基性「レバチットK 6362」と組み合わせて再生可能な弱塩基性「レバチットMP 62 WS」を使用する2段階プロセスによって、これを達成することができる。