【新年インタビュー】明治ゴム化成 岩崎吉夫社長

2022年01月06日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

中計最終年に売上V字回復目指す

明治ゴム化成 岩崎吉夫社長

 

  21年度から23年度まで新中計3ヵ年計画が始動した明治ゴム化成。印刷機材や自動車部品など事業部別の現況や新中計の骨子、SDGsやESG経営の取り組み、新年の抱負などを岩崎夫社長に聞いた。

 ◆21年を振り返ると。

 新型コロナの影響が継続した。また、半導体部品の不足とともに、原材料は不足に加え価格上昇も重なり、相当インパクトがあった1年だった。そうした厳しい環境下においても当社グループ全体の21年度上半期は増収増益となった。21年度通期グループ全体の損益も大幅に改善し、経常利益も13期連続で黒字を確保できる見通しを立てている。

 ◆事業部別の現況を。

 フレックスホースは対面による営業が制限された影響で前年並みとなった。ただし、それ以外の事業の上半期は前年同期を上回った。印刷機材は、国内・中国・アジア・欧州市場全てにおいて受注増となり、増収・増益となった。自動車部品はコロナの影響が残るものの、メイジフローシステムや明治青島橡塑制品有限公司は増収、利益も大きく改善した。

 合成樹脂はプラスチックパレットや雨水貯留浸透槽の受注は下回った。一方、青果物用のコンテナーは伸長。排煙脱硫設備用の部材も堅調に推移し、全体でも増収となった。工業用品は特車用の受注は減少したが、昇降機部品、産業用防振ゴムなどが好調で、全体も増収を確保した。

 ◆新中計の骨子は。

 新中計3ヵ年計画では、大きく分けて2つの骨子がある。一つ目は最終年度の23年度に売上をV字回復させ、コロナ前の19年度業績を上回ること。それとともに現在赤字となっている子会社を黒字転換することだ。

 2つ目は新製品開発を加速すること。当社の強みである複合化、材料化、成形・加工のそれぞれの技術を生かし、製品開発に力を入れる。その一環として、数年前にリストラを行った新製品開発プロジェクトでは、新たに営業・技術・管理の若手メンバーが主体となり、外部コンサルタントと協業しながら、具体的な製品だしを行っている。異業種との協業案件も出始めており、製品化につながりそうな案件もいくつかある。

 ◆SDGsやESG経営の取り組みについて。

 SDGsの観点でいうと、

全文:約1622文字