【新年インタビュー】ニッタ 石切山靖順社長

2022年01月06日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

「新規事業の探索」を推進

ニッタ 石切山靖順社長

 

 中長期経営計画「SHIFT2030」が2021年度にスタートしたニッタ。「SHIFT2030」での取り組みや2022年の展望、カーボンニュートラルへの対応などについて石切山靖順社長に尋ねた。

 ◆2021年を振り返って。

 国内では2020年に引き続いて第3波、第4波、第5波と3~4ヵ月の周期でコロナ感染が拡大した。それに伴って緊急事態宣言が継続し、経済活動も停滞した。ただ、リーマンショックとは異なり、需要がなくなったわけではなく、通常の操業ができる状態であれば、業績は上向くと思っていた。これを裏づけるように2021年度上半期業績は好調だった。「SHIFT2030」の初年度の2021年は良いスタートが切れた1年だったと思う。

 ◆2022年の展望を。

 2022年は新中計「SHIFT2030」の大きな柱の1つ「新規事業の探索」でいくつか動きを進めていく。その一例として、当社独自のCNT/炭素繊維複合化技術「Namd(エヌアムド)」で水平展開を加速させたい。エヌアムド関連製品はヨネックスのスポーツ用品に採用され、技術的に優れた素材であると客観的なご評価もいただいている。今後は一般産業用へ展開を広げていく。

そのため、このほど奈良工場に専用の新工場の建設を決めた。新工場は第1棟が2022年末に竣工し、2023年には第2棟を建設する予定だ。新工場の投資額は21億円(建屋部分)で、SHIFT2030の期間中で50億円の売上規模を目指す。

 ◆海外拠点の現況は。

 海外拠点では、特にニッタコーポレーション・オブ・アメリカが好調だ。物流機器や郵便機向けの製品が増加し、業績も順調に伸びている。旺盛な需要を踏まえ、北米では新たな投資を検討する。

 ベルト製品事業とホース・チューブ製品事業で進出しているインドでは、

 

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