■ 新年インタビュー
「変革への挑戦」で利益体質改善へ
弘進ゴム 西井英正社長
シューズ・ウェアやホース、シートなど多彩な製品で新しい価値を創造している弘進ゴム。西井英正社長に21年を振り返りながら、今期の上半期の動向や中計などを聞いた。
◆21年を振り返って。
21年5月期を振り返ると、売上高は118億1100万円で前年比3・9%減。部門別ではシューズ・ウェア部門(以下、SW)が69億8200万円で同3・2%減、化工品部門が48億2900万円で同4・9%減となった。
売上は前期を大きく下回るものの、コロナ禍における経費削減や在庫減少による保管料の減少、そして為替が想定より円高だったことによる仕入れ原価の低減が利益に貢献し、減収増益だった。
◆今期の上半期の動向について。
非常に厳しい状況だ。シューズの昨冬の影響で在庫が減少する中、中国などの調達が滞っているため、機会損失が生まれてしまった。、コロナ禍で飲食業界が前期に引き続き、厳しい状況が続いているため、厨房用シューズの需要は未だ低迷している。
一方は、自動車需要の回復とともに、建機用や農機用はコロナ禍でも需要が落ちなかったため、受注増につながった。ただ、物流の混乱や原材料の高騰の影響は受けており、今も続いている。
◆国内・海外拠点の状況は。
樹脂系長靴を製造する亘理工場では、新型コロナの影響は軽微に留まったため、生産は順調だった。ビニルホースやサクションホースも西日本の倉庫を活用した施策が功を奏した。また、北陸工場は昨年の秋頃から自動車需要が回復したとともに、建機・農機が引き続き好調だったためフル生産状態だ。
中国工場は、中国政府の地球温暖化対策の推進による電力制限の影響を受けている。そのため冬物の調達が滞った。このような
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