【新年インタビュー】三ツ星ベルト 池田浩社長

2022年01月05日

ゴムタイムス社

 新年インタビュー 

環境に優しい製品づくりを

三ツ星ベルト 池田浩社長

 

 21年6月末に三ツ星ベルトの社長に就任した池田浩氏。「環境の変化にブレない強い会社になろう」と語る池田社長にベルト市場を取り巻く環境やカーボンニュートラルへの取り組みなどについて聞いた。

 ◆21年を振り返って。

 コロナ禍での社長就任となり大変な1年だった。業績自体は悪くはなかった。社内業務では在宅勤務を取り入れるため、手探り状態のなかモバイルPCなどツールを短期間で手配しながら、現在まで在宅勤務率は部署によりバラつきはあるが、35~50%程度で推移した。
 21年に最も印象に残ったのは、海外拠点での設備の据え付けがリモートでできたこと。設備の据え付けはこれまで当社のエンジニアリング担当者が現地に出向いて内製した設備を海外工場に据え付け、稼働開始までの作業を長い期間をかけて行っていた。コロナ禍で海外にスタッフを派遣できない。そこでウエブ会議システムを使い、現地スタッフと連携し設備の据え付けをチャレンジしたところ、リモートでもできた。これはコロナが起きなければわからなかったこと。経費削減はもちろん、社員の働き方改革にもつながる。こうした取り組みは今後も浸透させたい。

 ◆自動車用ベルトの現況は。

 自動車用の補修用ベルト市場は、数年先までは確実に増えるだろう。特に中東やアジアなど新興国ではガソリン車の需要が残るとみられ、これら地域の補修用は安定的に推移するとみている。
 一方、EV化の進展でガソリンエンジン車向けのファンベルトの需要は減少する。ただ、電動パワステや電動パーキングブレーキなどではベルトを使うユニットが増えると見ている。これらユニットは今後かなりの需要増加が見込めるし、ファンベルトの減少分をこれら製品でカバーしていく。

 ◆一般産業用のベルトの展開は。

 一般産業用では、農用の大型コンバイン向けで欧米メーカーのOEMを伸ばしたい。当社のベルトは日系自動車メーカーに品質面で鍛えられてきた。また、数年前には綾部事業所(京都府綾部市)で大型コンバイン向けの評価設備を導入した。欧米メーカーにも品質を評価していただける体制が整い、採用拡大を目指している。

 ◆海外拠点の状況は。

 21年7月に発表したインドの新工場は敷地面積が8万㎡、23年2月の稼働を計画しており、自動車用、二輪車用、および一般産業用ベルトの生産も視野に入れている。

 ◆ベルト以外で期待する製品を挙げると。

 

 

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