■ 新年インタビュー
新中計で売上高600億円目指す
加藤産商 加藤達男社長
老舗の化学品専門商社として国内外で積極的な事業展開を行う加藤産商。21年を振り返りつつ、海外拠点の現況をはじめ、今期からスタートした中期経営計画、新年の抱負などについて加藤達男社長に聞いた。
◆21年を振り返って。
前期(21年9月期)のグループ全体の業績は増収増益となった。単体の売上高も前年比10%増と増収。グループ全体の合算売上高は計画を上回り、前々期が433億円に対し500億円を超える結果となった。その要因として、原材料が高騰したことや急速に需要の高まったことが考えられる。
◆海外拠点の現況は。
タイ、マレーシア、ベトナム、インドネシアの拠点うち、インドネシアが一番伸びた。昨年に保税物流センター(PLB)のライセンスを取得したことで、仕事の幅が広がり好調だったからだ。タイでは、前々期が非常に厳しい環境だったが、今期はだいぶ回復した。マレーシアはゴム練り部門のSAIKO RUBBERを完全子会社化したことにより、商社部門から原材料を安定的に入れられるようになった。需要については、昨年4~6月にロックダウンをしたものの、売上は伸長した。ベトナムでは、日系の輸出加工型企業の需要が堅調だった。
メキシコは厳しい状況だ。北米は一昨年より需要が回復している。
◆新中計の進捗について。
3カ年中期経営計画のテーマは「チャレンジ600」として、今期からスタートした。最終年度に売上高600億円を目指していく。中計では、①組織改革、②人事改革、③仕事改革を骨子にして取り組んでいく方針だ。組織改革では、今期から業界別に営業体制を変更し、従来の6部2チーム体制から4部体制したほか、新たに物流グループを設置した。今までは業務部が担っていた在庫管理業務も一体化させることで国内物流、在庫管理、輸出乙仲手配、ブッキングを一貫して行う。
人事改革では、今まで一方的な評価をしていたが、双方向な評価を行い、基準を明確にした。そのほか、福利厚生も充実させた。
◆中国の新工場について。