ランクセス、新たな目標発表 管理職の女性割合を30%に

2021年12月27日

ゴムタイムス社

 独ランクセスは12月23日、ジェンダーの多様性をさらに推進するため、2030年までに世界の管理職に占める女性の割合を30%に引き上げる新たな目標を設定したと発表した。2020年末時点では、管理職のうち女性が占める割合は約23%となっている。

 同社経営委員会会長兼最高経営責任者(CEO)であるマティアス・ツァハト氏は、「ランクセスをさらに前進させるためには、より優秀な人材が必要となる。私たちはこれまでの経験から、多様性の高いチームはより良い意思決定を行い、イノベーションを促進することを理解している。従って、より多くの女性を管理職として登用することは、当社のさらなる成功のための決定的な要因といえる」と述べている。

 同社の全ての役員には、この新しい目標を推進することが義務付けられている。女性の職業的及び個人的な成長を促進するため、同社は若手幹部に対して、個別のメンター制度やコーチングを提供している。さらに同社は、グローバル人材プログラムの参加者について、少なくとも30%を女性にするという具体的な目標を設定している。採用活動においては、特に女性に特化したイベントを開催している。さらに、人材開発およびトレーニングの機会も、女性にとって魅力的なものになるように設計している。また、仕事と家庭を両立させるための制度も継続的に拡充させている。例えば、2022年末までに、同社が事業を展開する国の95%で、時間と場所の面で柔軟な働き方ができるように整備する予定となっている。

 2021年2月、同社は、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントのための国連機関である国連女性機関(UN Women)と、健全なグローバル社会を築くための世界最大のサステナビリティイニシアティブである国連グローバル・コンパクト(UNGC)による「女性のエンパワーメント原則」イニシアティブに参加した。これは、女性のエンパワーメントにつながるビジネス慣行を推進するという同社のコミットメントを明確にするもので、同一価値労働に対する同一賃金、女性の地位向上のためのジェンダーに配慮した方針などが含まれている。

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