【新年インタビュー】朝日ラバー 渡邉陽一郎社長

2022年01月18日

ゴムタイムス社

■ 新年インタビュー

うれしさを届ける活動を

朝日ラバー 渡邉陽一郎社長

 

 朝日ラバーは21年にESGの視点を経営の軸において事業を通じて持続可能な社会に貢献する「サステナビリティビジョン2030」を策定した。渡邉陽一郎社長に製品別の状況やESG経営の取り組みなどを聞いた。

 ◆21年を振り返って。

 想定はしていたが、やはりコロナに揺さぶられた年だった。特にコロナの感染が再拡大した東南アジアでは、サプライチェーン網が寸断され、当社も自動車や医療分野で影響を受けた。21年はサプライチェーンや原材料を含めてインパクトがあった。

 足元(21年度上期)の業績は3割近い増収。利益も前期の赤字から一転して黒字で大幅な増益だった。「今期(21年度)は平時に戻そう」とスタートしたが、その意味では予定通りに進んでいる。

 ◆分野別の状況は。

 自動車分野は、第2四半期から第3四半期にかけて半導体不足や東南アジアのロックダウンの影響があった。ただ、下期の自動車生産は戻りそうだ。当社も自動車生産の回復に歩調を合わせるべく、先手・先手で動きたい。

 医療・ライフサイエンス分野は、21年前半はコロナ感染拡大して医療現場は逼迫し、部材の調達などに影響した。しかし、ここにきてコロナ感染者数が低水準で推移している。現在の受注は回復基調に入っている印象だ。

 スポーツ関連分野は、東京オリンピックの開催による効果と競技の再開を受けて、卓球ラケット用ラバーなど当社製品はプラスの方向に働いている。

 ◆CASE対応は。

 自動車は安全安心にプラス、快適を求める傾向が強まっている。自動車分野では、ハンドル周りのスイッチ製品で採用が広がりつつある。CASEで多様性を求める自動車業界に対し、当社も様々な製品を提供したい。それが22年3月期の経営方針で掲げた「みんなにうれしさをお届けしよう」という活動につながる。

 ◆ASA COLOR(アサカラー)LEDの状況は。

 光の多様性という意味では、自動車の車内空間もシチュエーションに応じて使い方も変わる。例えばLEDの視認性を高めた製品を用いることで、快適な車内空間を演出するといったケースは今後ひろがりそうだ。

 また、コロナ禍において

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