積水化学工業は1月14日、同社の環境・ライフラインカンパニーが、真空成形可能な高性能帯電防止プレート「エスロン サーモフォームDCプレート」を26日に発売すると発表した。
「エスロン サーモフォームDCプレート」は、真空成形後も優れた帯電防止性能を保持し、かつ高い透明性を維持できる高性能帯電防止プレートで、同社独自開発の導電材料および基材設計により真空成形加工が可能となり、これまでは困難であった三次元形状の成型品にも対応できるようになった。半導体分野における製造装置、生産設備、部品などの静電気対策への貢献が期待される。
半導体を中心とするエレクトロニクス分野では、その超微細化の加速とともに一層高度な静電気対策が求められている。同社はこのニーズに応え、1983年に世界で初めての高性能帯電防止透明PVCプレート「エスロン DCプレート」を開発し、半導体分野での装置等に幅広く採用されている。さらに耐擦傷性・耐薬品性を高めた「エスロン ハードコートDCプレート」や、柔軟性を持つ「エスロン DCシートG」を順次開発し販売してきた。しかしながら、従来の「エスロン DCプレート」では、延伸による帯電防止性能の低下と透明性の悪化が生じるため、大きな変形を伴う真空成形に対応することができなかった。
そこで同社は、改めて延伸に伴う性能低下のメカニズムを解明し、真空成形後も優れた帯電防止性能を発揮し、透明性を維持できる「エスロン サーモフォームDCプレート」を新たに開発した。
なお、同社は発売に先駆け、1月19日~21日に東京ビッグサイトで開催される第36回ネプコンジャパンーエレクトロニクス開発・実装展ーにて、「エスロン サーモフォームDCプレート」を初公開し、真空成形デモも行う予定としている。