住友ゴム工業は1月16日、同社泉大津工場で避難所での生活や最新の防災対策を体験できる泉大津市主催の防災イベント「家族防災会議の日2022」を開催した。会場となった同工場の体育館では、実際の避難所で使うテントが設置され、炊き出しを受けたり、段ボールベッドを組み立てたりと、来場者は避難所内での生活を体験した。
泉大津市では、家族で防災について話し合ってもらうため、阪神淡路大震災の発災日に合わせて毎年1月17日を市の「家族防災会議の日」と定め、第1回目の2022年は1月16日に防災イベントを開催した。イベント会場となった同工場は、2020年6月に泉大津市との間で災害から市民を守る「災害時における臨時避難所施設利用に関する協定」を締結している。
イベント当日の参加者は合計約410名で、内訳は市民約370名、泉大津市9名(市長、副市長、危機管理課)、府立泉大津高等学校11名(高校生ボランティア)、住友ゴム約20名(泉大津工場長、同工場従業員)となっている。
同イベントでは、「『FMいずみおおつ』によるローカル情報放送」「防災アプリ紹介、避難所空き情報ネット配信」「東日本大震災の被災地を支援した吉野家『オレンジドリーム号』による炊き出し」「江崎グリコによる備蓄用ビスコの食べ比べ」「泉大津市社会福祉協議会・泉大津防災士の会災害ボランティアの登録受付」「WOTA・大塚商会の水道が止まっても繰り返し使えるポータブル手洗い機とシャワー機の展示会」「東京海上日動火災保険のAR(拡張現実)アプリで浸水被害を体験」「避難生活の類似体験」などが行われた。
中村明弘同社泉大津工場長は、「今回は体験型のイベントであり、コロナ感染防止対策を実施の上、駐車場、体育館を提供、工場メンバーはボランティアとして参加した。幅広い年齢層の方々にご来場いただき、実際の避難所生活を疑似体験することで防災の意識が高まった。我々も有事に対し、日頃から準備・訓練をしなければ対応できない。このような活動を通じ市民の皆さまから信頼される泉大津工場を目指したいと思う」とコメントしている。