手戻りゼロのプラスチック製品設計入門

2022年01月21日

ゴムタイムス社

プラスチックの材料選定をはじめ、製品構造、金型設計、成形加工の基礎を紹介。効率的な樹脂部品設計の勘どころを学べる入門書。

 プラスチックの成形品の設計品質を高めるために、試作、金型設計・製作、成形加工を考慮した成形品設計の基礎を解説。同書は、成形生産技術の基本を取り入れた「手戻りゼロ」対策のための成形品設計に役立つ入門書である。

  • 判型:A5判176頁
  • 価格:本体4800円+税
  • 送料:350円+税
  • 発売日:2022年2月
  • 著者:大塚正彦
  • 発売元:ゴムタイムス社
  • ISBN:978-4-908565-31-1

本書の主な内容

第1章 樹脂成形品(以降、成形品)開発の基本
1.1 成形品の企画・設計~量産までのフロー
1.2 製品に樹脂を適用する段階
1.3 成形品の詳細設計と部品図作成の段階
1.4 試作評価から量産化の段階
 1.4.1 真空注型
 1.4.2 3Dプリンター
 1.4.3 アルミ合金型
1.5 設計手戻りゼロ化施策
  ―企画、設計試作/評価段階、生産のDR(デザイン・レビュー)

第2章 成形品と樹脂材料の種類と特徴
2.1 成形品と樹脂材料
2.2 樹脂材料の一般的特性
2.3 樹脂材料の種類と特徴
 2.3.1 熱可塑性樹脂
 2.3.2 熱硬化性樹脂
2.4 汎用樹脂、エンプラ、スーパーエンプラの種類と特徴
2.5 結晶性樹脂、非晶性樹脂の特徴
 2.5.1 結晶性樹脂(PA、PBTなど)
 2.5.2 非晶性樹脂(ABS、PCなど)
2.6 樹脂別の特徴、製品適用例
 2.6.1 熱可塑性樹脂
 2.6.2 熱硬化性樹脂
2.7 各樹脂使用時の基本肉厚
2.8 樹脂材料と金属

第3章 樹脂材料の選定
3.1 樹脂材料の選定
3.2 要求仕様別の樹脂材料の選択
 3.2.1 寸法精度、剛性を必要とする場合
 3.2.2 耐摩擦、耐摩耗が必要な場合
 3.2.3 耐衝撃性が必要な場合
3.3 樹脂材料の選定時の注意点
 3.3.1 使用条件
 3.3.2 材料特性
 3.3.3 成形性
 3.3.4 使用実績
 3.3.5 価格
 3.3.6 寿命
 3.3.7 安全性
3.4 樹脂材料の選定事例
3.5 樹脂選定時の留意点
3.6 高品質の外観を可能にするためには
3.7 高強度、高寸法精度を確保するためには
3.8 環境に配慮した樹脂材料の使用
第4章 射出成形金型の基本
4.1 金型の基本構造(2プレートタイプ、3プレートタイプ)
 4.1.1 2プレートタイプ
 4.1.2 3プレートタイプ
4.2 金型設計・加工の基礎とそのポイント
 4.2.1 製品図・部品図~金型設計・加工フロー
    (キャビティ・コア設計、加工を含む)
 4.2.2 金型強度
 4.2.3 キャビティ・コアの設計
 4.2.4 キャビティ、コア加工~金型組立までのフロー
 4.2.5 アンダーカット処理方法
 4.2.6 ランナ-、ゲートの種類と機能
 4.2.7 エジェクター(突出し)
 4.2.8 冷却回路の機能

第5章 成形加工
5.1 樹脂成形法と特徴
 5.1.1 圧縮成形法
 5.1.2 積層成形法
 5.1.3 トランスファー成形法
 5.1.4 真空成形法
 5.1.5 圧空成形法
 5.1.6 射出成形法
5.2 射出成形の原理・特徴
 5.2.1 射出成形機の検討
 5.2.2 射出成形機による成形加工サイクル
 5.2.3 成形加工サイクル―金型動作
5.3 成形不良
 5.3.1 ショート
 5.3.2 バリ
 5.3.3 ヒケ
 5.3.4 ボイド
 5.3.5 そり
 5.3.6 ウエルドライン
 5.3.7 フローマーク
 5.3.8 焼け

第6章 成形品設計と生産技術(金型、成形)との関係
     ―生産技術を考慮した手戻りゼロ設計―
6.1 形状要素別設計の基本
 6.1.1 パーティング
 6.1.2 抜き勾配
 6.1.3 アンダーカット
 6.1.4 ヒケ
 6.1.5 そり
 6.1.6 ウエルドライン
 6.1.7 ジェッティング
 6.1.8 ボス高さと補強リブの関係
 6.1.9 成形部品間の組立・固定
 6.1.10 シャープエッジ回避
 6.1.11 部品組立
 6.1.12 肉厚の変化
 6.1.13 シボかじり
 6.1.14 銘版貼り付け不可
 6.1.15 キャビティ残り
 6.1.16 リブショート
 6.1.17 ヒンジ
6.2 寸法精度
 6.2.1 異種穴ピッチ寸法
 6.2.2 多数穴ピッチ寸法
 6.2.3 ボス高さ寸法
 6.2.4 勘合部品
 6.2.5 ハウジング、ボス、リブの抜き勾配指示
6.3 強度確保
 6.3.1 ハウジング強度
 6.3.2 ボス補強リブ
6.4 環境配慮型の樹脂成形品設計
6.5 付加価値向上の製品設計の基本
 6.5.1 ネジインサート
 6.5.2 ガラスインサート
6.6 成形品設計における品質の事前確認

 

著者略歴
大塚 正彦(おおつか まさひこ)
技術士(機械部門)

1954年 千葉県に生まれる
1980年3月 明治大学大学院工学研究科博士前期課程修了。大手総合電機メーカ、電子部品メーカなどにおいて、一貫してプラスチック製品開発、金型設計・製造技術開発、成形生産技術開発、樹脂材料評価等、プラスチック関連要素技術開発に従事。
2012年に独立。以降、大塚技術士事務所を運営して現在に至る。
現在、国内、海外の企業の技術指導、新製品開発指導、生産性改善・品質改善指導中。

手戻りゼロのプラスチック製品設計入門

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